2015年9月下旬に 3PAR StoreServ 8000 シリーズがリリースされ10月から出荷が開始されたそうです。
8000 シリーズは見た目は 7000 シリーズと全く一緒ですが、随所に向上がみられます。
これまで高負荷のドライブ I/O 時、6Gb SAS バックエンドがボトルネックになっていたようですが 8000 シリーズでは 2倍の 12Gb SAS が採用されました。
ドライブエンクロージャを接続する SAS コネクタの形状も変更され接続ケーブルも
- 12Gb Mini-SAS HD copper cables
- 12GB SAS Active Optical Cables(光ケーブル)
または
になりました。
光ケーブルが使えることでベースエンクロージャードライブエンクロージャ間の距離も伸ばせるようになりました。
搭載されるドライブも 12Gbps SAS タイプとなり SAS は完全に 12Gb 化されました。
これらの改善によって、All Flash の 8450 をはじめ、SSD を搭載した 8000 シリーズは高いパフォーマンスを求めるシステムに実力を発揮しそうですね。
また、容量が大きく容量単価が低い 3.84TB cMLC SSD が加わりました。
容量単価が下がったとは言え高価な SSD ですので効率よく使いたいです。3PAR では以下のデータ容量削減技術により SSD を無駄なく効率良く利用ができるためコストパフォーマンスは絶大です。
- Thin Provisioning シンプロビジョニング
- Deduplication 重複排除
- Zero Detect & Reclamation ゼロ検出と再利用
3PAR 8000シリーズの主な性能と機能向上
- CPU: Sandy Bridge -> Ivy Bridge
- data cache: 2倍(8200cは7200cの4倍)
- HBA: 8Gb FC -> 16Gb FC
- performance: とても低いレンテンシーで高いIOPSを実現
- ASIC: 第4世代 -> 第5世代(Writeレイテンシ200μs未満)
- PCI Bus: PCI Gen2(4Gbps) -> PCI Gen3(8Gbps)
- SAS backend:6Gb -> 12Gb(ボトルネック解消に貢献)
- 最大SSD搭載量: 2倍
- RCポート: Remote Copy or File Personaに利用可能
- Persistent Checksum: end to end でデータ完全性を保証
- Service Processor:DL120 Gen9サーバーベースに変更
- Service Processor:物理シリアルポートが無くなりiLOに変更
- Service Processor:電源冗長化
注意
ドライブエンクロージャーやドライブは上記の変更のために 7000 シリーズのものを流用することはできません。8000 シリーズ用を使用する必要があります。